ただの格闘技じゃない?日本の国技「相撲(SUMO)」の世界へようこそ!

「ハッケヨイ、ノコッタ!」
行司(レフェリー)の掛け声とともに、巨大な力士たちが激しくぶつかり合う音。
日本の国技である「相撲(Sumo)」は、世界で唯一無二のスポーツです。
一見すると「大きな男性が押し合っているだけ」に見えるかもしれませんが、そこには日本の精神、宗教、そして驚くべき身体能力が詰まっています。
今回は、知れば知るほど面白い相撲の魅力と、その裏にある厳しいトレーニングの世界をご紹介します。
相撲の基本:ルールは驚くほどシンプル
相撲のルールは非常に単純明快です。直径4.55メートルの土俵(Dohyo)の中で、まわしというベルトを締めた二人の力士が戦います。

勝敗の決まり方
- 足の裏以外の体の一部が地面についたら負け。
- 土俵の外に出たら負け。
ボクシングのような「体重別階級」はありません。100kgの小柄な力士が、200kgの巨漢をスピードと技で投げ飛ばす――この「ジャイアント・キリング(番狂わせ)」こそが、相撲最大の興奮ポイントです。
★ ここでチェック!
- 歴史 : 1500年以上前から続く、五穀豊穣(作物がたくさん実ること)を祈る神事
- 最高ランク : 「横綱(Yokozuna)」は、強さだけでなく品格も求められる神様のような存在
- 場所 : 1年間に6回、奇数月に開催される(1月、5月、9月は東京国技館で開催)
強さの秘密:壮絶な「朝稽古」
力士たちがリングの上で強い理由は、毎朝行われる厳しいトレーニング「朝稽古」にあります。
1. ぶつかり合いの音と熱気
朝稽古は早朝(6~7頃)から始まります。
BGMはなく、聞こえるのは荒い息遣いと、体と体がぶつかる「バチン!」という激しい音だけ。
何度も何度も相手に突進し、限界まで体を追い込みます。
冬の寒い日でも、力士の背中からは汗が「湯気(Steam)」となって立ち上ることがあります。その姿はまさに超人です。

2. 「四股(Shiko)」の重要性
力士が足を高く上げて地面を踏み鳴らす動作を「四股」と呼びます。
これは単なるパフォーマンスではなく、強靭な下半身を作るための重要なトレーニングです。同時に、大地の邪気を払うという意味も込められています。
観光ポイント:稽古は見られる?
いくつかの相撲部屋では、通りに面した大きな窓から朝稽古の様子を見学できる場合があります。
至近距離で見る稽古の迫力は、一生の思い出になるはずです。
各相撲部屋で稽古見学の問い合わせに対応しています。直接相撲部屋へ問い合わせるか、インターネットで調べてみてください。
ここがすごい!相撲の「3つの不思議」
1. なぜ塩を撒くの?
取組の前に、力士が勢いよく塩を撒くシーンを見たことはありませんか?
これは「清めの塩」と呼ばれ、神聖な場所である土俵から邪気を払い、怪我をしないように祈るための儀式です。
2. 力士の髪型「ちょんまげ」
力士は、現代の日本で唯一、日常的にサムライの髪型「ちょんまげ(Chonmage)」を結っている人々です。
この髪型は、頭を守るクッションの役割も果たしています。
引退する時、この髷(まげ)を切り落とす「断髪式(Danpatsu-shiki)」は、涙なしには見られない感動的なセレモニーです。

3. 力士の食事「ちゃんこ鍋」
彼らの強靭な体の秘密は、食事にあります。
力士が食べる食事はすべて「ちゃんこ」と呼ばれますが、特に有名なのが鍋料理です。
肉、魚、大量の野菜を煮込んだ鍋は栄養満点でヘルシー。
実は、相撲部屋の近くには、引退した力士が経営する美味しいちゃんこ鍋屋さんがたくさんあります。

初めての相撲観戦ガイド
チケットはどうやって取ったらよいのか?
本場所のチケットは公式サイトから購入できますが、人気のためすぐに売り切れてしまいます。
おすすめは、朝早く並んで買う「当日券(自由席)」か、テレビでの観戦です。
NHKでは英語の副音声解説(Bilingual Broadcast)も行われています。
観戦のお供は「焼き鳥」
相撲観戦の名物グルメといえば「焼き鳥(Yakitori)」です。
鶏は「二本足で立ち、手をつかない=負けない」ことから、縁起が良い食べ物とされています。

アドバイスとマナー
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声援を送ろう : お気に入りの力士の名前を呼んで応援しましょう。良い勝負には拍手を!
- 座布団は投げない : 昔は横綱が負けると座布団が舞いましたが、現在は危険なので禁止されています。
まとめ
相撲は、スポーツであると同時に、日本の伝統文化そのものです。
たった数秒の勝負に人生を懸ける力士たちの姿は、見る人の心を揺さぶります。
1月、5月、9月に東京にいるなら、ぜひ両国国技館へ足を運んでみてください。テレビでは伝わらない「音」と「熱気」に圧倒されるはずです。



