お祭り(おまつり)とは? ー京都の夏のお祭り「祇園祭(ぎおんまつり)」へ行こう! ー

みなさん、こんにちは。
日本(にほん)の「お祭り(おまつり)」というイベントを聞(き)いたことがあるかもしれません。「祭(まつ)り」は「神(かみ)への感謝(かんしゃ)」という意味(いみ)があります。神を「祀(まつ)る」という言葉(ことば)からきています。
日本の伝統的(でんとうてき)な行事(ぎょうじ)で、多くは神道(しんとう)と関わ(かかわ)りがあります。神さまへの感謝、季節(きせつ)の行事、または歴史(れきし)を記念(きねん)するために開催(かいさい)されます。神社(じんじゃ)の行事、屋台(やたい)、音楽(おんがく)、踊(おど)り、パレードなどがおこなわれます。しかし、宗教的(しゅうきょうてき)な行事の参加(さんか)をしなくても、楽(たの)しむことができます。
日本の夏(なつ)に、京都(きょうと)へ旅行(りょこう)するなら、ぜひ見(み)てほしいお祭りがあります。それが「祇園祭(ぎおんまつり)」です。日本でいちばん有名(ゆうめい)で、歴史がながいお祭りの一つ(ひとつ)です。
祇園祭は、どんなお祭り?
祇園祭は、毎年(まいとし)7月(月)に、京都のまちで1か月にわたって行(おこな)われます。 八坂神社(やさかじんじゃ)のお祭りです。
むかしむかし、わるい病気(びょうき)がはやって、たくさんの人(人)がこまっていました。その病気がなくなるように、神様(かみさま)においのりをしたのが、このお祭りの始(はじ)まりです。
いまでは、京都の人たちがとても大切(大切)にしている、夏の一大(いちだい)イベントです。
お祭りの見どころ
• 山鉾巡行(やまほこじゅんこう)
いちばんの見どころは、「山鉾巡行」です。「山鉾」というのは、家(いえ)のように大(おお)きくて、とてもきれいな飾(かざ)りがついた車(くるま)です。
前祭り(さきまつり)と後祭り(あとまつり)で2回巡行が行われます。前祭り(さきまつり)では23の山鉾が巡行します。後祭り(あとまつり)では11の山鉾が巡行します。
たくさんの人が力(ちから)をあわせて、この山鉾をまちのなかで引(ひ)いて歩(ある)きます。その様子(ようす)は、とても迫力(はくりょく)があってすばらしいですよ。
• 宵山(よいやま)
祇園祭、宵山を歩く様子
山鉾巡行の3日前の夜(よる)から前の夜までは、「宵山」とよばれます。山鉾にたくさんの「提灯(ちょうちん)」という、紙(かみ)でできたランプがともります。
やさしい光(ひかり)がまちを照(て)らして、とても幻想的(げんそうてき)できれいです。
お祭りの楽しみ方
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日本の夏の服「浴衣(ゆかた)」を着(き)てみよう!
お祭りでは浴衣を着ている人がたくさんいます。
浴衣は、涼(すず)しくてきれいな着物(きもの)です。フォーマルな着物より暑(あつ)さに向(む)いているので、夏場(なつば)や温泉(おんせん)に入った後などに着ることが多いです。浴衣とは下駄(げた)という、サンダルの様(よう)なくつをはきます。女性(じょせい)は、髪(かみ)にかざりを付(つ)けたりもします。
浴衣をレンタルできたり、着るのを手伝(てつだ)ってくれるお店(みせ)もあるので、ぜひ着てみてください。もっとお祭り気分(きぶん)を楽しめます。
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屋台(やたい)で日本の味(あじ)を楽しもう!
道(みち)には「屋台」という小(ちい)さなお店がたくさん並(なら)びます。たこやきやかき氷(ごおり)を食べたり、金魚(きんぎょ)すくいや、射的(しゃてき)のようなゲームをしたり、いろいろな楽しみ方(かた)があります。
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屏風祭(びょうぶまつり)に行ってみよう
屏風祭の様子
宵山のあいだ、京都の古(ふる)いおうちの人が、大切にしている宝物(たからもの)である「屏風(びょうぶ)」などを、みんなに見せてくれることがあります。 屏風は、絵(え)や文字(もじ)などでかざられていて、きれいです。日本の文化(ぶんか)や芸術(げいじゅつ)にふれる、すてきなチャンスです。
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疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)
疫神社夏越祭の様子
7月31日に祇園祭の最後(さいご)の神事(しんじ)、「疫神社夏越祭」が行われます。神事とは、神様のための特別(とくべつ)な儀式(ぎしき)です。疫神社夏越祭は、疫病(えきびょう)を避(さ)けられるお守(まも)りとして伝(つた)わる「茅の輪(ちのわ)」を使(つか)います。
茅の輪とは、草(くさ)で作(つく)った大きな輪(わ)八坂神社の中(なか)にある疫神社では、蘇民将来(そみんしょうらい)という、疫病から守ってくれると言われている伝説(伝説)の人物(人物)を祀っています。
お参(まい)りに来(く)る人は、高(たか)さ2メートル以上(いじょう)の大(おお)きな茅の輪(ちのわ)をくぐり、「蘇民将来子孫也(そみんしょうらいしそんなり)」という、蘇民将来の子孫(子孫)である証(あか)しのお守りを受(う)け取ります。そして、病気にならず健康(けんこう)でいられるこを願(ねが)って茅(ちがや)を少(すこ)し持ち帰ります。
この神事をもって、1か月(げつ)にわたった祇園祭は終了(しゅうりょう)します。
アドバイスとマナー
• お祭りは、とてもたくさんの人が来(き)ます。すり(どろぼう)に気(き)をつけて、カバンなどはしっかり持(も)っていてください。
• ごみは、ごみ箱(ばこ)に捨(す)てるか、自分(じぶん)で持って帰(かえ)りましょう。みんなでまちをきれいにしましょう。
• 山鉾巡行をいい場所(ばしょ)で見たいときは、すこし早(はや)めに行って待(ま)つのがおすすめです。
祇園祭は、京都の文化(ぶんか)と歴史(れきし)を感(かん)じることができる、特別(とくべつ)なお祭りです。 ぜひ一度(いちど)、日本の夏の祇園祭を体験(たいけん)しに来てくださいね。